こんにちは、茨城県日立市の着物・振袖専門店「カメブ呉服店」です。
本日は、お着物の装飾のお直しについてです。
着物の螺鈿装飾について
螺鈿(らでん)とは、おうむ貝・夜光貝・あわび貝などの真珠光を放つ部分をとって薄片とし、種々の形に切って装飾とするものです。
よく知られている螺鈿細工としては、箱の豪華な装飾があります。尾形光琳の国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」などが有名です。螺鈿装飾はヨーロッパのモザイク文化における石のタイル、木の寄木、ガラスのステンドグラスと類されるものだそうです。奈良の正倉院に保管されている、琵琶にもきれいな螺鈿装飾がありますし、古くから世界で使用されている装飾方法です。
日本では、前述の硯箱のように漆器に施されるのが多いようですが、着物や帯にもその技法が利用されているものがあります。薄く加工した貝殻を和紙に貼り、貝が割れても形が崩れない状態にし、その状態のまま下に貼った和紙を裁断しないように貝の部分のみ縦横に短冊状の切れ目を入れ、柔らかい着物の表面を装飾するそうです。
着物を美しく装飾する職人さん達の技術にはいつも驚かされます。
すばらしい努力で着物の制作に携わっている方々がいることが、着物を、ただ着るだけのものではなく、文化にしてくれているのだなと感じます。
お着物の装飾修復 ご相談ください
先日、お着物の螺鈿が剥がれてしまったとのご相談を頂きました。
薄く加工した貝殻が材料ですので、反りがでてしまうことがあるようです。
何件かの業者に問い合わせて、修復可能な業者に依頼することができました。
お直し価格は3300円のお見積りとなりました。
↓反りが修復されました!
職人さんのたゆまぬ努力によって制作されたお着物、大切にしたいですね。
お着物のお手入れについてお困りのときは、ぜひカメブ呉服店にご相談ください。
詳しくはこちらから→https://kamebu.com/oteire/