1.たとう紙とは
着物や帯を包む紙のことで、和紙や和紙風の紙で出来ています。
その昔、きものを着る時や畳む時に敷く厚手の和紙(衣装敷)を「たとう紙」と呼んでいました。
紛らわしくて不思議に思っていましたが、京都では衣装敷を「たとう紙」、着物を包む紙は「文庫紙」と言って区別しているようです。
きもの関係の言葉は時代や地方、家庭によっていろいろな言い方があり、難しいですね。
2.たとう紙に包む理由
きものをしまう際、なぜたとう紙に包むのでしょうか? 理由を考えてみます。
①きものを湿気から守る
和紙素材のたとう紙は通気性があり湿気がこもりにくく、吸湿性もあるのできものの湿気を吸収し、カビの予防にもなります。
しかし、古いたとう紙にはカビが生えやすく、カビが生えるときものに移ってしまうので注意が必要です。
②きものをホコリから守る
箪笥の中も意外とホコリは入りやすく、きものの出し入れによってもホコリは発生するので、包んでおくと安心です。
③シワになるのを防ぐ
きもの同士を直に重ねるとヨレてしわになりやすいですが、たとう紙に包めば滑りが良くなり、重ねて収納することができます。
④出し入れしやすい
箪笥からきものを出す時も一つだけすっと取り出せるし、しまう時も別のきものに影響を与えません。
このように、たとう紙はかなり重要な役割を果たしているので、きものを着ていく上で無関心ではいられないというわけです。
できれば紙に湿気を感じたら交換をおすすめします。
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